惜しみない拍手に包まれて最後の勇姿
偉大なるアラブ13歳モナクカバキチ




  瀬戸内のスタンドが、そして日本列島が狂喜乱舞した地方競馬最多勝(7月14日)の
衝撃的な快挙達成から僅か29日。モナクカバキチに待っていたのは現役引退というあま
りにも哀しすぎる運命だった。8歳も年下のアイディンミラクルを直線3馬身のビハインドか
らアラブ魂を爆発させ、劇的なVゴールを駆け抜けたカバキチの体力はすでに極限状態に
達していた。それはまさにミラクルそのものだった。最後の気力を振り絞り、戦いに挑んだ
カバキチは渾身の力でファンの夢を叶えた。 2001年10月の2歳新馬デビューからラストラ
ンとなった2012年7月26日、ひたむきに走り続けること11年。通算216戦目で壮絶な試
練との戦いにピリオドが打たれた。 奇跡の申し子、感動のエピローグ。「モナクカバキチ・
引退セレモニー」(8月12日)、スタンドを埋め尽くしたファンの前から栄光の地方競馬最多
勝ランナーが静かに去って行く。肌を突き刺すような太陽光線がスポットライトとなって役目
を変え、カバキチを華麗に映し出す。鮮やかな栗毛に光る汗、カバキチは瞳を輝かせながら
3000勝ジョッキー、岡崎準を背にファンとの別れを惜しむかのように、うつ向き加減に首を左
右に揺らす寂しげな仕草が涙を誘った。。永遠に語り継がれるアラブの不死鳥伝説、美しく
燃え尽きたその姿を忘れない。2012年8月12日、別涙…モナクカバキチ。


オーナー綾目康治さんも万感の想い
3選の羽田晧福山市長から記念の感謝状



 3選の羽田福山市長より、感謝状を手渡されるオーナーの綾目康治さん。ファンへの
「モナクカバキチ最多勝記録達成QUOカード」のプレゼント、ありがとうございました。



 岡崎騎手には記念品が贈呈され、51歳のエンドレスファイターも感無量の表情だった

ファンへ感謝のメッセージ!!綾目康治さん


 オーナーの綾目康治さんも安堵の表情。「記録達成を諦めかけたこともあったが、
最後の最後、カバキチは気力でがんばってくれた。ファンの皆様のご声援があって
の快挙達成。これからはゆっくりと休ませてあげたい」と労をねぎらう綾目さん。








8/12  7R  C1−選抜    1600    良 

グラスマテリアル 465 −1 山田 祥雄 1.22.5 人気1
ムツミクロフネ 496  0 池田 敏樹 2馬身半 人気2
エムオーネイチャ 478 −2 岡崎  準 2馬身 人気4
ノアシーズ 425 −6 渡辺 博文 半馬身 人気5
  アイビスカラー 410 +4 藤本 三郎 半馬身 人気8
  ダラットパレス 385 +5 松井 伸也 1馬身半 人気7
サカベンハナコ 400 −3 寺地 誠一 半馬身 人気6
× ヒカルコンコルド 465 +3 片桐 正雪 4馬身 人気3

馬連 6−8 300 馬単6−8 380  3連単6−8−7 1170 
S 前 8 6 4 2 7 5 3 1
3 角 8 6 4 2 7 3 5 1
4 角 6 8 2 7 3 4 5 1


大外枠から強引にムツミクロフネ
即座に2番手マークのグラスマテリアル




 
きょうは朝から大忙し。父の初盆であすから名古屋へ帰省し、送られてきたFAXで
原稿を打ち込む作業が待っている。もちろん初盆の暇を見つけての作業になるので、
どこまで仕事を進められるか。木曜は3時前からきゅう舎の取材があり、来週は東ス
ポのコラム、ラジオと仕事の山。いつまで経っても貧乏暇なし(丈夫で長持ち)の私、
樋本デスクだ。本当はホームページどころではなかったが、アップしないとファンから
の苦情が殺到。とにかくがんばるしかない。メインはグラスマテリアルが無傷8連勝
に挑む特別戦。夏負けが伝えられたグラスマテリアルだが、スタートから反応は上々。
大外枠から池田騎手がムツミクロフネでシャープな逃げを打ち、グラスマテリアルは
余裕の手応えでスタンド前では早くも2番手。この時点でグラスマテリアルの8連勝
は揺るぎそうになかった。グラスマテリアルと併走の形でヒカルコンコルドが好位を追
走だ。

グラスマテリアル4角で一気に強襲
ムツミクロフネは厳しいペースに…





 復調ムードの濃いムツミクロフネの逃げをグラスマテリアルが直線で楽々と捕らえ
た。ペースを狂わされたムツミクロフネだったが、2歳時から前評判の高かったランナ
ーは二枚腰で応戦。グラスマテリアルが一気に抜け、2着争いはムツミクロフネ、サ
カベンハナコ、エムオーネイチャと大混戦。ラスト100からは手綱を激しくしごいてグ
ラスマテリアルに気合注入の山田祥雄だ。

余裕のVゴールで8連勝ゲット
天井知らずのグラスマテリアル





 
やはり夏負けの影響もあったか、追い出してからのアクションに物足りなさを残した
グラスマテリアルだが、さすがにパワーは非凡。体調ベストなら、おそらく5馬身以上
の差がついていたはずだ。これで転入から無傷の8連勝。この勢い、一体どこまで続
くのか。恐るべき3歳のパワーランナーだ。




8月12日・2歳レースの結果


 

 

8/12  1R   2歳−1組   1250    良

カイロス 490  −2 佐原 秀泰 1.23.3 人気1
ブレーヴエルザ

459  −4 

岡崎  準 2馬身半 人気4
  ヒメギクーダイリン 404  −3  山田 祥雄 大差 人気5
ムツミマイネル 490  計不 池田 敏樹 6馬身 人気2
ゴールドライセンス 422  −2 三村 展久 5馬身 人気3

馬連 2−3 140 馬単 3−2 200 3連単 3−2−5 1590
S 前  3 4 2 5 1
3 角  3 2 5 4 1

速さで楽々とアドバンテージ
3連勝へ秒読み態勢のカイロス




 立ち遅れ気味のブレーヴエルザに対し、カイロスはきょうも抜群のゲートセンス
で楽々とハナを奪い、ゆったりとしたペースに持ち込む。2番手には果敢にゴール
ドライセンス、そして立ち遅れたブレーヴエルザはスタンド前から一気に加速して
2番手のゴールドライセンスと併走。
カイロスに並びかけるブレーヴエルザ
カイロスは集中力不足が今後の課題





 2角を過ぎるとカイロスのスピードがガクンと落ちた。スピードが落ちたというよりも、
カイロスの集中力不足が招いたピンチ。ブレーヴエルザが一気にカイロスを捕らえか
けたが、佐原騎手がひと気合つけるとカイロスは再び加速。3コーナーではブレーヴ
エルザに2馬身のセーフティリードを保って3連勝ゴールへまっしぐらだ。
ブレーヴエルザ猛追も及ばず…
スピードで押し切ったカイロス3連勝




 まだまだ馬そのものの幼さが抜けないカイロス。それでも七分の力でブレーヴエ
ルザの追撃を悠々と抑え切り、デビューから3連勝。初距離にしては23秒台とタイ
ムも合格点。本格化するまでに時間がかかりそうなカイロスだが、ひと皮むければ
どれだけの馬に出世するのか、計り知れない資質の持ち主。いずれにしても現段
階でカイロスに敵は見当たらない。
「まだ粗削りだが、可能性は無限大」佐原騎手


 レース後の息遣いがかなり荒かったカイロス。もっともこれだけ暑くて初距離といった
点を考えるとやむを得ないか。「自分からハミを受けていかず、ボクがGO指令を出さな
いと反応が鈍い。でもいまの時点ではこれで十分。馬が成長してくればこの先の楽し
みは十二分」と絶賛しきりの佐原騎手。集中力がアップすればさらにスピードに威力を
増すはずだ。