一度はジョッキーを断念した男が夢を捨て切れずに競馬の世界に戻ってきた。それが田中純
騎手だ。昨年の荒尾競馬廃止に伴い一時は引退していた田中純だが、難関の再試験を見事に
クリアしてジョッキーとて新たなスタートラインに立った。不屈の闘志というか、田中純には精神
力の強さ、勝負師としてのプライドがひしひしと伝わってくる。2003年に荒尾競馬場でジョッキー
として産声をあげ、2006年には「全日本新人王争覇」(高知)で総合2位という輝かしい経歴を
誇る。夢にまで見た重賞初制覇は2008年に訪れた。有明海をのぞむ開放的な荒尾のスタンド
を揺るがした大阿蘇大賞典。ワイルドコマンダーで演じた渾身の手綱捌きに多くのファンが絶叫
し、ウイニングランでスタンドにコブシを突き上げる赤い勝負服に嵐のような拍手と歓声が…。
ちなみに兄は実力派ジョッキーとして鳴らす田中直人。これから始まる人生の第二ステージ、
田中純は瀬戸内の砂上でどんなパフォーマンスを魅せてくれるのだろうか…。


 瀬戸内の地でジョッキーとして再起を期す田中純がいきなり1レースから騎乗。
10カ月近いブランクをハネのけることができるのだろうか。騎乗馬はディーエスデ
ュランで能力的には十分可能性があり、その手綱捌きがみものだ。

気迫も届かず…田中純の瀬戸内デビューは3着
ディーエスデュランで果敢に2番手追走も



 好スタートからディーエスデュランに気合注入で2番手をキープした田中純。気
迫の伝わる騎乗ぶりだったが、4コーナーにさしかかると急速にスピードダウン。
3番手ゴールドクラージュにインをすくわれ、瀬戸内デビューはホロ苦い3着。

 


 7レース終了後に行われた「田中純・紹介式」。多くのファンが表彰台へ詰めか
け、田中純騎手に暖かい拍手が送られた。これから約3カ月。健闘を祈りたい。


 

9/29  9R  A3B1    1600    稍重 

グランプリワイルド 471 −1 野田  誠 1.46.8 人気4
アルテローザ 465 −5 黒川 知弘 1馬身半 人気3
ラド 465 −2 岡崎  準 2馬身 人気2
ケリーズラブ 445 +1 三村 展久 1馬身 人気1
× ユメミルチカラ 430  0 嬉  勝則 2馬身半 人気5
  ラブリープラチナ 419 +2 周藤 直樹 4馬身 人気6
  マルサンラヴィータ 438 +6 岡田 祥嗣 1馬身 人気7

馬連 4−7 1420 馬単 4−7 3700  3連単4−7−1 7410
S 前  3 7 2 5 1 4 6
3 角  3 7 2 1 4 5 6
4 角  7 4 3 1 2 5 6

果敢に大逃げを打つユメミルチカラ
アルテローザ2番手から手応え十分



 私の楽しみといえばビールを飲みながら7時の「NHKニュース」を観ることだったが、いまは
チャンネル権を息子、女房に奪われてニュースを見れるのは週に2回のみ。毎晩、くだらない
芸能人たちのドタバタお笑いにうんざり。もちろんビールも進まない。それにしても最近の番
組、ちょっと内容がひどい。広島にはテレビ東京のキー局がなく、一番面白い番組をやって
いる局が観れないのは残念。有名料理店の人気順位当てに、スイスイと難問を正解させる
芸能人クイズ、最悪は1カ月「1万円生活」…。全国的にテレビ離れが進んでおり、旧作100
円のレンタルビデオ店「ゲオ」が連日大人気なのがうなづける。今夜は世界の警察24時を観
たい。もちろんNHKのニュースが終わってから…。メインは7頭立てだが、波乱ムードいっぱ
いの萩特別。メンバー的には決定力で勝るラドが最有力だ。 レースは予想どおりユメミルチカ
ラが掛かり気味に逃げを打ち、アルテローザが引き離された2番手マークという絶好の流れ。
スタートから押して先行策を決めつけたケリーズラブ、4番手にマルサンラヴィータと続き、ラド
も早め早めの中団策。グランプリワイルドはなんとしんがりからだが、かなり手応えがいい。


猛然と勝ちに行った三村キャニオン
オーバーペース
で後続にチャンスが…



 向正過ぎからペースが一気にオーバーヒート。ユメミルチカラをターゲットにアルテ
ローザが4角手前で捕らえにかかり、レースは急速に動いた。もちろん中団から満
を持していたラド、そして後方待機を決めつけていた野田のグランプリワイルドが目
の覚めるような切れで3番手まで押し上げたラドの外から強襲だ。4角先頭に躍り
出たアルテローザだが、脚色は断然グランプリワイルド。ケリーズラブはさすがに
クラスの壁か、絶好位をキープしながら、ペースの上がった三分三厘から行きっ振
りに精彩が…。

迫力の手綱で野田誠がV決着だ
グランプリワイルド前走のうっ憤を晴らす





 7走前にグランプリワイルドを勝利に導いた野田騎手にはいい感触が残っていた。
スタートから終い勝負に賭けた野田騎手は慌てず騒がず、しんがりからじっくり機を
うかがっていた。野田騎手の計算どおり、向正からペースが一気に速くなり、思うツ
ボの展開。必死に食い下がるアルテローザを豪快に蹴散らし、グランプリワイルド
で見事な2連勝を飾った。人気のラドは馬体に精彩がなく、連戦疲労から脱せず、
3着に押し上げるのが精一杯。リフレッシュして馬体調整を図るのが懸命だが…。

7R・すすき特別  クラシフィカドール好位圧勝


 前評判の高い4歳牝馬クラシフィカドールが3番手マークからユノピカソの逃げを3角で強襲。
岡崎、余裕の手綱でナイスバンカー以下に軽々と2馬身の差をつけて豪快に瀬戸内デビュー
を飾った。思ったほど出脚がつかなかったクラシフィカドールだが、スピードに乗ってからは楽
だった。岡崎騎手がいつでもスパートできる体勢を整え、持ったまま畳みかけたパワーはさす
がというべきか。馬体センスにもあふれ、A級まではノンストップのムードだ。
8R・葛特別  終い切れたリワードシオン福山初V


 連闘のマイルでリワードシオンが凄まじい脚で好位から直線先頭に躍り出たラガーミーティン
グをゴール寸前で捕らえ、3戦目にして福山初勝利。JRAから高知転入では不振にあえいだリワ
ードシオンだが、デビュー時から前評判の高かった器。1250の忙しい競馬は不得手だが、距離
が延びてエンジン全開。マイルなら上クラスでも通用する資質を備えている。