旧年中は本紙「福山エース」共々、ホームページをお引き立ていただき、誠にありがとうございました。今年年3月に廃止が決定いたしましたが、福山エースは最後の最後までファンの皆様に愛される紙面作成にまい進いたします。なお、ホームページも不定期ながら、更新を続けさせていただきます。2013年もファンの皆様にとってよい年でありますよう、心からお祈り申しあげます。




ホルモン焼きそばが人気のお食事処「多幸」から生中継





 48年の歴史にピリオドが打たれる瀬戸内グランプリ「福山大賞典」。感動を胸に刻む
最後の聖戦を盛り上げようとエフエムふくやまの人気番組「おはようときめきタイム」の
レビン号が行く!!のコーナーで福山大賞典特集をオンエア。競馬記者として最後となる
私、樋本デスクのラジオ出演。その私のインタビュアーを努めてくれたのがレディオBIN
GOの木村佳乃こと、西川実知子アナだ。競馬場からの生中継は2年ぶり。これで最後
かと思うと胸がしめつけられる思いだ。 最後の放送はホルモン焼きそばで有名なお食
事処「多幸」から中継。それにしても多幸さん、ファンが多いな…。テレビで時の人とな
った女将さん、いつも若いね。中継のあと、カツ丼を食べたが、これも絶品。3月24日で
多幸の旨いもん食べられなくと思うと寂しいばかり。人生、お先真っ暗…。







1/3  10R   4歳上−選抜   2600   稍重 

× グラスヴィクター 473 −2 佐原 秀泰 3.01.4 レコード 人気5
ビーボタンダッシュ 508 +2 三村 展久 4/3 人気4
ダイワシークレット 451 −6 黒川 知弘 1馬身 人気2
  フレアリングマリー 438 +6 周藤 直樹 4/3 人気6
サマースピード 486 +6 岡田 祥嗣 2馬身半 人気1
ウーシエンダー 503 +3 山田 祥雄 2馬身半 人気3
  ファイトオングラス 457 −3 池田 敏樹 6馬身 人気8
  キモンエンジェル 448 +1 岡崎  準 7馬身 人気7
馬連 5−6 4910  馬単 6−5 15540  3連単 6−5−7 84320

超スロー!!岡崎キモンがアドバンテージ
攻めの競馬に徹する三村ビーボタンダッシュ


 最後のドラマを脳裏に焼きつけようとスタンドはファンでびっしり埋め尽つくされた




 
過去、47年の福山大賞典。どのレースもいまだ記憶に鮮明だ。私が名古屋から
単身福山へ来て37年もの歳月が流れた。瀬戸内の砂上に名勝負が繰り広げられ
た感動と興奮が走馬燈のごとく甦ってくる。もう2度と目にすることはできない福山
大賞典。13ハロンの死闘ドラマを脳裏にしっかりと刻みたい。最後の聖戦は春・
秋2冠に輝いたサマースピードなのか、菊花賞のうっ憤を晴らすべくダイワシークレ
ットも盤石の構え。そして5歳の破壊王ウーシエンダーも黙ってはいない。一体、
どんなドラマ、名勝負が待っているのだろうか…。 昨年の菊花賞とはあまりにも対
照的にレースは超スローで流れた。1周目(写真・上)、2周目(写真・下)はほとん
どといっていいほど画像が変わらない。キモンエンジェルがアドバンテージを取り、
三村のビーボタンダッシュが攻めの競馬で絶好の2番手。その直後にグラスヴィク
ター、最内にフレアリングマリー。人気を二分したサマースピード、ダイワシークレッ
トはお互いに牽制し合い、2周目のスタンド前にさしかかっても超スローが続く。


いち早く動き始めた佐原グラスヴィクター
ビーボタンダッシュも徐々にスパート開始



 2周目の2角にさしかかると佐原のグラスヴィクターがスローに業を煮やし、ビーボタンダ
ッシュの外を半馬身差まで急接近。サマースピード、ダイワシークレットは併走の形で依然
として牽制の形が続いている。これだけの超スローは予期せぬ展開。早めに動いた者勝ち、
そんなムードの緩やかな流れだ。

2周目向正からビーボタンダッシュ全開
佐原グラスヴィクターも猛烈に追撃を開始



2周目の向こう流しから三村展久が勝負に出た。逃げるキモンエンジェルを捕らえ、ビーボタ
ンダッシュが先頭に躍り出た瞬間、佐原秀泰のグラスヴィクターも負けじと追撃を開始。ダイ
ワシークレットの黒川騎手、サマースピードの岡田騎手も手綱をグイグイと押し、前2頭に接
近しようとするが、脚色がきわめて鈍い。お互いの意識が招いた勝負の落とし穴にハマり込
んだ、そんな印象のレースパターンだった。ビーボタンダッシュ、グラスヴィクターの弾けるよ
うなアクションとは逆にダイワシークレット、サマースピードには前2頭に迫るだけのパワーは
すでに残されていなかった。
スタンド騒然!!サマースピードの鬼脚不発
逃げるビーボタン!!猛追するヴィクター




 もはや瀬戸内グランプリ「最後の聖戦」はビーボタンダッシュ、グラスヴィクターのマッチ
レースと化した。ダイワシークレットの黒川騎手もラスト1ハロン、渾身の手綱で追い詰め
ようとするが、その差は絶望的だった。サマースピードに至ってはいかにスローだったと
はいえ、菊花賞の鬼脚戴冠が信じがたいほどの重苦しい動きでスタンドが騒然。
ゴール50bで佐原がV確信!!グラスヴィクター
ビーボタンの野望を打ち砕く強烈フィニッシュ




 2年連続リーディングジョッキーの手腕をまざまざとみせつけた三村騎手。ビーボタン
ダッシュで一世一代の大バクチを演じたが、最後はグラスヴィクターのパワーに脱帽す
るしかなかった。ゴール50b、強烈なフィニッシュブローをビーボタンダッシュに浴びせ、
まさに力でネジ伏せるグラスヴィクターのKO勝利。強烈すぎた必殺のワンパンチ、大一
番では脇役に甘んじてきたグラスヴィクターが歴史の終幕を告げるステージで見事なま
でのパフォーマンスを演じてみせた。超スローと読んで果敢に攻めの競馬に徹した佐
原騎手、会心のプレイ。その手綱捌きはまさにパーフェクトの一語だった。
「やったぜ!!」会心戴冠に佐原が満面の笑み



 ゴール10b手前で佐原秀泰、ド派手なガッツポーズ飛び出した。スタンドも、本人も、そし
て私も認める完全V。5番人気で気楽に乗れる立場だったとはいえ、大胆不敵、アグレッシ
ブな騎乗でグラスヴィクターを勝利へと導いた佐原秀泰。文句なしの戴冠だった。



結果「銀」でもさすがの三村!!ビーボタンダッシュ


 佐原グラスヴィクターにしてやられた三村ビーボタンダッシュだが、その戦いは見事の
一語に尽きた。スタートからの位置取り、仕掛けのタイミングはすべて完璧だった。勝っ
た相手を誉めるべきで三村騎手はさらに一段とジョッキーとして進化を続けている。そ
の騎乗技術、センスは全国どこへ行っても一級品として評価されるだろう。
菊花賞の悪夢ふたたび…黒川ダイワシークレット


 菊花賞に続き、大賞典も無念の「銅」に甘んじたダイワシークレット。またも勝利の女神
はダイワシークレットに試練を与えた。黒川騎手にはもっと積極的に動いてほしかったとい
うのが本音。折り合いだけに神経を使い果たし、不完全燃焼のレースパターン。本人も悔
いが残るレースだったのか、引き揚げてくる表情があまりにも険しかった。